ネブライザー療法の再開について
鹿児島県における新型コロナウイルス感染症の感染拡大を憂慮しまして、2020年7月3日からネブライザー療法療法(お鼻の治療、モクモク療法)を休止していました。
しかしながら、日本耳鼻咽喉科学会が作成している「耳鼻咽喉科の処置・検査における新型コロナウイルス感染対応ガイド」に従いまして、ネブライザー療法を7月27日より再開することといたしました。
再開の根拠としては下記の通りです。
(1)鹿児島県でのクラスター発生に伴い感染者数が増加したが、標準感染予防策(マスク着用、手指消毒、三密回避)が守られている場合は濃厚接触のリスクが極めて低かったこと
(2)耳鼻咽喉科のネブライザー療法は「新型コロナウイルスの感染リスクを高める処置」から除外されていること
(3)治療スペースは仕切られており機器台数を減らして間隔をあけていること
(4)余剰エアロゾル除去用の排気ダクトを各ブースに設置していること
(5)充分な消毒対策を行っていること
(6)逆流防止アダプターを新たに導入したこと
特に余剰エアロゾル除去用の排気ダクトに関しては、エアロゾル感染のリスクをなくす目的に、2008年の新規開院時に設計段階から組み込んでいたシステムです。2010年の日本エアロゾル研究会シンポジウムでも発表した実績があり、普段からの感染対策が生かされたこととなります。
院内感染対策を徹底しながら、耳鼻咽喉科の治療に不可欠なネブライザー療法を再開することで、専門的治療の水準を元のレベルに戻していきます。
皆様のご理解とご協力に感謝申し上げます。