めまい講習会の修了試験に合格しました
ふくいわ耳鼻咽喉科クリニックでは、めまい診療のレベルアップに力を入れています。
その一環としてこの7月、めまい講習会を院長が受講して来ました。正式には、日本めまい平衡医学会主催の「第32回日本めまい平衡医学会医師講習会」という講習会で、7月9日から11日の3日間、さいたま市大宮で開催されました。
その模様については、以前のブログにてご紹介いたしました。
院長ブログ「Triple B」―「めまい講習会を受講しました」
最終日には修了試験があり、後日送られてくるという試験結果を、毎日ドキドキしながら待っていたのでした。。。
そしてついに、試験結果が郵送されてきました!
自画自賛のようで大変恐縮ではございますが、試験合格に向けて、結構頑張りました(笑)
内耳の解剖・生理から始まり、各疾患の病態理論、さらに治療法やリハビリの指導方法など、改めて全て一から勉強しなおしました。
また患者様におかれましては、講習会の3日間を臨時休診とさせて頂き、大変ご迷惑をおかけいたしました。その甲斐もございまして、無事に合格できた次第です。皆様の御厚情に深く感謝申し上げます。
待合室に掲示してある専門医認定証、だいぶ数も増えてきました。。。
現在掲示していますのは、医師免許証、医学博士の学位記、耳鼻咽喉科専門医、アレルギー学会専門医、日本がん治療認定医、気管食道科学会専門医、日本アロマセラピー学会認定医、耳鼻咽喉科補聴器認定医、めまい平衡医学会めまい講習会修了証というラインナップです。
なお、めまい平衡医学会が規定する「めまい相談医」という資格がありますが、これは「めまい講習会」試験に合格して、なおかつ学会に3年以上所属することが要件となっています。院長は学会入会後2年ですので、来年8月になりましたら「めまい相談医」取得の申請を行うことが可能となります。
ちなみに当院のめまい診療ですが、この数年でだいぶ充実して来ました。
まずスタッフに関してですが、医師、看護師、臨床検査技師の3部門によるチーム医療を行っています。さらに看護師、臨床検査技師スタッフは各々、めまい平衡医学会による「平衡機能検査技能講習会」を受講し修了試験にも見事合格しております。
またハード面では、まず重心動揺計を新機種「GP31(アニマ株式会社)」に入れ替えました。重心動揺計とは、体のバランスを調べることで、めまいの原因が脳にあるのか、あるいは内耳にあるのかを分析する装置です。さらに「ラバー負荷検査」を行うことで、内耳性めまいによる障害をより詳細に分析することが可能となります。
ラバー負荷検査は、フワフワしたゴムマットに乗って平衡機能を測定するので、最初は不安定でちょっと緊張されるかもしれません。しかし熟練した臨床検査技師が付き添ってしっかり見守っておりますので、ご安心して検査を受けて頂けます。
さらに高度な医療機器として、ビデオ式眼振計測装置「VNG」(ゼロシーセブン株式会社)を導入しています。めまい症状があるときには「眼振」といって眼球が勝手に動く所見が見られます。この「眼振」の出現頻度、方向などを詳細に観察することで、めまいの原因を調べることができます。めまい診療において「眼振」を見極めることは、最も重要なポイントの一つです。
VNGは、赤外線カメラを装着することで眼球運動を計測し、カメラからの情報を自動解析することで眼球運動をグラフ化して「眼振図」を表示します。このグラフを用いて、めまいの診断を行います。
実際の検査風景です。赤外線カメラからの情報が機器本体で解析されグラフ化されます。
このグラフを用いて、眼振の出現パターンや性状を客観的に診断し、これまで以上に正確なめまい診断を目指しています。
このように当院では、スタッフ研修というソフト面、より専門的な医療機器というハード面、いずれも更なる強化を図りつつ、地域医療の最前線における専門的な「めまい診療」を目指していきます。
つきましては引き続きの御愛顧を、何卒よろしくお願いいたします。
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