舌下免疫療法の講習会に参加しました
ふくいわ耳鼻咽喉科クリニックでは、院長が日本アレルギー学会認定専門医として、日々アレルギー診療に従事しています。
今回、名古屋で開催された日本耳鼻咽喉科学会専門医大会において、アレルギー性鼻炎の新しい治療法である舌下免疫療法に関する講習会が開催されましたので、当院院長も参加してきました。
舌下免疫療法とは、アレルギー性鼻炎の原因であるアレルギー体質そのものを改善させる治療法です。従来の薬物療法は、アレルギー反応を一時的に抑え込む治療ですので、お薬をやめるとアレルギー症状がぶりかえしてしまいます。
これに対して舌下免疫療法は、アレルギーの原因物質をすこしずつ体に投与し続けることで、アレルギー反応が起きなくなるように体を慣らしていく治療です。つまり根本的にアレルギーを治すことが可能となります。
アレルギーを根本的に治す治療法である免疫療法自体は、既に二十年以上前から保険診療として行われています。ただその方法は、アレルギーの原因物質を注射で投与し続ける方法であり、最初は週一回の通院が二ヶ月続き、その後は月一回の通院を一年以上続ける必要があります。さらに注射での免疫療法は、ショックなどの重い副作用が出る危険性もあります。
舌下免疫療法は、注射の代わりにエキスを口の中に投与するので、より安全かつ簡便にできることが最大の特徴です。もちろん、治療期間は最低1年以上必要であったり、誰にでも効果が出るわけではない、などの問題もありますが、根本的にアレルギー性鼻炎を治すことのできる治療は、唯一免疫療法のみです。
この治療は来年度から開始できる見込みとなっていますが、厚労省の指導により、免疫療法を施行できる医師は登録制となっています。今回の講習を受けて、さらにe-Learningというオンライン講習を受けることで、はじめて治療を行うことが可能となります。
会場となった名古屋国際会議場のセンチュリーホール、定員3,000名ですが、完全に満席となりました。。。これだけたくさんの耳鼻咽喉科専門医が全国から集まってきたということが、舌下免疫療法に対する関心の高さを表しています。
中部国際空港では、偶然にもイルミネーションの点灯式がありました。
来年度の治療開始に合わせて、当院でもしっかりと準備を進めていきたいと思います。
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