オンライン診療に向けた研修を終了(当院でのオンライン診療はまだ準備中です)
令和4年の診療報酬改正により、情報機器を用いた診療(オンライン診療)の施設基準が定められ、国の方針として「オンライン診療を充実させること」がより一層明確となりました。
しかし当院は耳鼻咽喉科なので、耳・鼻・のどを顕微鏡や内視鏡で直接診察することで、正しい診断を行い様々な処置を施行することが中心となります。
ビデオ通話では耳や鼻の中をみることが出来ないため、正直オンライン診療にはかなり不向きな診療科だと思っていました。。。
とはいえ国の方針が示された以上、オンライン診療について勉強しておくことは必要であるため、厚生労働省が行っている「オンライン診療研修」を受講しました。
テキストをダウンロードして研修動画を見ながら学びましたが、新しい知識が沢山あり大変勉強になりました。
各単元ごとに終了確認試験があり、全て合格しなければなりません。。。時間はかかりましたが、なんとか無事に全てクリアーしました!
さらに同一の研修で「緊急避妊薬にかかるオンライン診療研修」も習得可能でしたので、こちらも後学のため勉強させて頂き単位を取得いたしました。
オンライン診療を行うための主な注意点を下記に列挙します(厚労省のテキストから引用)。
・オンライン診療は、原則「かかりつけ医」が行うことが条件。
・「かかりつけ医」とは、何度か受診歴があって医師が患者さんの状況をよく把握しているという意味。
・そのため初診の患者さんはオンライン診療の対象外。対面診療が必要。
・ただし「かかりつけ医」であれば、例外的に新たな症状での初診からオンライン診療可能。しかし初診からオンライン診療を行うには様々な制約があるので、オンライン診療計画を綿密に立てる必要があり。
・オンライン診療中に、直接の診察や処置が必要と判断されたらすぐ対面診療(直接来院)に切り替える。そのため直接来院出来る距離内でオンライン診療を行う必要がある(来院不能な遠距離からのオンライン診療は避ける)。
このように、オンライン診療とは「慢性の病気で治療方針が確定しており、症状に変わりがなく定期的な受診が必要だが、何らかの理由で直接受診することが困難な方」限定の方法ということが定められております。
「急に鼻が詰まって調子悪いから、ネットで探した医療機関にオンライン診療を依頼して薬をもらう」、こんなことができれば夢のように便利ですが、現在の法律ではこれすべて「バツ」です。。。
この場合は、やはりお手数ですが直接ご来院頂き、お鼻やノドをしっかり診察させて頂いてどういう病気が原因なのか診断して、それに見合った治療やお薬をご提案する、というのが正解となります。
単なる風邪なのか、花粉症などのアレルギー性鼻炎なのか、急性副鼻腔炎(蓄膿症)で膿がたまっているのか、あるいは鼻ポリープや腫瘍など詳しい検査が必要な病気なのか、さらには鼻とノドのつなぎ目(上咽頭)にシコリができる上咽頭腫瘍など危険な病気なのか、、、ざっと上げただけでも、最低これぐらいは想定して診断を行う必要があります。。。現在のオンライン診療では到底これらを診断することはできません。
なんだかダラダラ書いて申し訳ありません。コロナ禍になって「オンライン診療」という言葉が注目され、時々誤解されている様子も見受けられましたので、正しい知識をお伝えしたくて書かせて頂きました。
当院でも今後、オンライン診療導入に向けて尽力していきたいと思っております。
ただ現時点では、当院はオンライン診療を行っていないことを御周知ください。
また導入開始の際にはご案内させて頂きます。
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